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ガランバ・フォレストの取材を終えて

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ヘリに運び込まれる兵士

前線への食料補給が終わったヘリに運び込まれる、死亡したゲリラ

二泊三日の取材を終えて、本日の午後、無事にカンパラに戻ってきました。

ガランバ・フォレストでの取材は、非常に良い経験になり、且つ、いろいろなことを考えさせられる貴重なものになりました。

諸事情により、現地滞在中の私はジャーナリストではなかったので、メインの一眼デジカメは使用できないなど、いくつか制約はあったのですが、「前線へ食糧配給を行う部隊への同行」や「救出直後の子ども兵士の撮影・インタビュー」など、現在のLRA(神の抵抗軍)と子ども兵士がおかれている環境を知ることができる、非常に希有な取材をさせてもらえました。

もちろん全てを見せてくれていないのは重々承知の上で、一歩間違えると国際問題にまで発展しかねないリスクを負いながら、私のわがままを聞いてくれた関係者の方々に本当に感謝します。

今回の貴重な取材は、何らかの形で発表したいと思うので、詳細が決まりましたら改めてHPにて報告したいと思います。(実は発表方法にも、制約があるんです。なぜならある関係者によると、ウガンダ・DRコンゴ・スーダンの三国合同作戦が開始された昨年12月以降、現地にジャーナリストを入れることは禁止されているとのこと)


さて、いよいよ一ヶ月にわたる取材を終えて帰国を残すのみとなりました。というより、本来ならすでに今日、件のカタールエアで日本に向かっていなければならないのですが、残念ながら昨日ガランバ・フォレストに迎えの飛行機がこなかったため、まだウガンダにいます。

幸い明日ウガンダから出るエミレーツの席が空いていたため、非常に痛い出費ですが、新たに今日チケットを買いましたので、緊急着陸などしない限り、日曜日には帰国出来る予定です。

LRAのカーネル

関係筋によると、LRAの武器・弾薬は底をつき、戦闘を継続できなくなるのも時間の問題だという。その言葉を裏付けるように、私が現地に到着した日、前日の戦闘で負傷したLRA・第五の地位にあったカーネルが捕虜となり搬送されてきた。

救出された、子ども

私が現地滞在中の間だけで、ウガンダ・スーダン・コンゴ民主共和国・中央アフリカから誘拐された子ども達が4人救出された。その中で銃を手にしていた子どももいたが、その銃はボロボロで弾倉はカラだった。

押収されたLRAが使用していた備品や書類

押収された備品の中には、日本製のPCやプリンター、録音機などもあった。
我々日本人が知らないところで、間接的に日本も多くの紛争に関与している。

蛇の死骸

私が今回の取材で最も悩んだのは、ガランバにはブラックマンバと呼ばれる非常に危険な蛇がいることだった。(ちなみに幼少時に体験した出来事により、私は蛇がこの世で一番嫌いで怖いんです…)。事実、昨夜一人の兵士が噛まれ、危うく命を落としかけた。写真の蛇(中央の青い物)はブラックマンバではないが、小さいながらも猛毒を持っているという。誘拐された子ども達が生きている環境は想像を絶するほど過酷だ。

どこまでも広がる、広大なガランバ・フォレスト

ヘリで上空から見ても、ガランバ・フォレストはどこまでも続いていた。
この鬱蒼たる森の中、誘拐された子ども達は着の身着のままで、延々とLRAに連れ回され、暴力と飢えに今も苦しんでいる。


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